名探偵ニコリ

4月末のパズルエッセイ、のようなもの(笑)の続き。
注目の(?)第2回目は、「名探偵ニコリ誕生秘話」である。
やっぱり大げさかな、このタイトル。

中学1年の12月だった。家に帰ると母から、「ニコリから何か来てるよ」と
言われて自分の部屋に向かった。机の上には「掲載誌在中」という言葉が書いてある
茶封筒があった。中をあけてみると、なんと発売前のニコリ最新号が入っていたのだ!
その年の夏休みの終わり、8月末に初めてパズルを投稿していたのだ。
まさか掲載誌を贈呈されるなんて夢にも思っていなかった。
ちなみに号数は58号、作ったパズルは虫食い算である。
早速虫食い算コーナーのページを開いてみると、そこには僕の作った問題があった。
難易度を表すマークは第2段階の、ちょっと怒っているクエスチョンマークであった。
作者名には自分の名前の変わりにペンネームが載っていた。
そのペンネームこそ、「名探偵ニコリ」である。
実はこのペンネーム、まったくの思いつきであり、特に深い意味はないのである。
推理小説をよく読んでいるからとか、サスペンスドラマなどをよく見ているからとか
そのようなミステリーエンターテインメントにまつわる話など、本当に何もない。
全ては、一人の少年の単なる思いつきである。(何カッコつけてんだ)
ちなみにこの少年は、2ヵ月後に原稿料をもらえると知ったとき、
自作のパズルが掲載されたとき以上に喜んでいた。
もう10年も前の話である。(次回に続く)