パズルのサイズ(前編)

パズルエッセイ第3回目はパズルのサイズについてである。
このエッセイも何かタイトルをつけようか。

ニコリのパズルは雑誌の後半になるほど、問題のサイズが
大きくなっていく。スリザーリンクにしろへやわけにしろ
黒マスはどこだにしろ、サイズが大きくなるにつれて
難易度も増していく。そしてジャイアント、綴じ込みの
スーパージャイアントへと姿を変えていく。
スリザーリンクカックロにいたってはデカビロという
新聞紙見開き大というとてつもないものが存在する。
問題のサイズに関しては、他のパズル雑誌には例を見ないであろう。
(あまり他の雑誌を買ったことがないので一概には言えないが)

今でこそ本誌1/2ページを占めるくらいの問題やジャイアント問題を
解いたり、あるいは作ったりできるようにはなったが、
ニコリを初めて買った時はその問題の大きさに圧倒されていた。
そのころのニコリは同じ問題をページに集めている現在のものとは異なり、
初級者向けの易しい問題を雑誌の最初に集めていたのである。
初めて買った人はそこで各パズルのルールを把握し、
手筋などを学ぶような構成になっていた。
現在のニコリでもそうだが、中ほどにページが黄色くなっている部分がある。
その黄色ページを抜けると、上で述べたビッグサイズの問題がぎっしり
載っているのである。
各パズルのルールを一通り把握したあと、それらの問題に挑んでみたが
まったく歯が立たなかった。ちょっとエンピツを進めることはできるが
そのあとはどこをどうすればよいのかまったく思いつかなかった。
ジャイアントサイズに関しては言うまでもない。
パズルを始めたての人が誰しも思うように僕もこう思った。
「こんなパズルを解ける人も作れる人もすごいな」
以前書いたが実家はニコリが手に入りにくい環境にあった。
そのため、ニコリの新刊を買えることは珍しいことだった。
そのたびにビッグサイズに挑んでみたがことごとく敗れ去った。(次回へ続く)