ミステリーナイト参加報告 第3話
10:00PM 事件編終演&情報入手
事件編終演後、司会の岩本さんが再登場。今後の捜査についての説明がなされる。
まずは今回発生した事件についての第一報として、これまでに判明している情報が記載されたシートが配布される。
こののちいくつかの情報が提示されるが、それらはシートにまとめられて配布される。
事件の謎を解く重要情報なので必ず入手し、じっくり目を通そう。
情報シート受領後はいったん解散。次の予定まで各自思い思いの時間を過ごす。
そして時刻は午後10時35分。「事情聴取」の時間がやってきた。
10:35PM 事情聴取
事情聴取とは、探偵たちが事件の容疑者たちに直接質問できるQ&Aコーナーである。
この事情聴取は事件編の上演開場と同じ場で行われる。
また、その場には自分以外の探偵たちもいる。
そのため、「自分だけが気付いている重要事項を質問すると他の探偵たちにも情報を与えてしまうことになる」ので質問内容はよく考えよう。
また、犯人は当然都合の悪いことには嘘をつくので、何が本当で何が嘘かよく見極める必要もある。これらの注意事項を念頭に置いて事情聴取に臨もう。
今回の事情聴取は、まずはある登場人物が探偵役となり、残りの登場人物に事件について質問をし、情報を得ていく。
続いて会場にいる探偵たちがステージ上の容疑者たちに質問をすることになる。
話は少し脱線するがこのコーナーについていろいろ語っておこう。
質疑応答コーナーは探偵たちにとっては事件の重要な情報を得られるかもしれない絶好のチャンスであるが
質問に答える役者さんにとっては毎回ひやひやするコーナーである。
下手に答えてしまうと意図せずに偽の情報を与えて探偵たちを混乱させてしまったり
うっかり口が滑って事件の真相をしゃべってしまったらイベントは台無しである。
そこで質疑応答コーナーでは舞台袖にスタッフさんが待機し、質問に対する答えを提示することになっている。
それを見ながら何とか答えていくわけであるが、なかなか答えが提示されないこともある。
その場合役者さんは…
「え~っと…」と思案しながら舞台袖に近づき、
考えるそぶり舞台袖を思い切り見て回答提示を待つのであるww
役者さんたちは必死だが、はたから見るとなかなかに滑稽なシーンであるため、場内は大爆笑である。
役者のみなさん、スタッフのみなさん、質疑応答コーナーでは毎回ご苦労様です(^^;
こうして、時には爆笑を呼ぶ質問が飛び出して役者さんも「その情報必要ですか!?」と返したり、今回は「その質問の答えは自分で考えてください!」と質疑応答にあるまじき返答があったり、時には鋭い質問が出て役者さんたちも返事に窮したりしながら質疑応答が進んでいく。
とまあさまざまな質問が飛び出すこのコーナーもやがて時間となり、終了。
この時午後11時30分。
そして、この後は更なる情報シートの配布、そして「ヒントルーム」入室のためのクイズ、そして推理の内容を記載するための解答用紙「逮捕状」が配布された。
いよいよ捜査開始なのだが、逮捕状配布の際、司会の岩本さんから、今年から導入が開始されるある新システムについての紹介があった。
ある条件を満たすとこのシステムにより、ある意味で加点されることになる。
具体的には言えないのだがこれが発表された途端、会場から悲鳴のように思える声が上がった。
これはほとんどの探偵たちにとってあまりありがたくないものである。
なぜこんなことをしようとしたのかと内心思ったがルールなら仕方ない。
気持ちを切り替え推理に臨むことにした。
そして場は解散。
いよいよ本格的に捜査スタートである。
11:30PM 本格捜査スタート!
この時より事件は探偵たちの手にゆだねられる。真相解明に向けて探偵たちが一斉に動き出した。
まず最初にすべきことは、「ヒントルームでの情報入手」である。
ホテルには2か所のヒントルーム(それぞれヒントルームA、Bという)があり、それぞれの部屋で事件に関する情報が得られるようになっている。
情報は部屋ごとに異なるが、いずれも事件の調査に必要なので必ず見て回るように。
ただし!このヒントルームはただでは入れない。入るためには前述した「クイズ」を解かなければならない。
このクイズは事情聴取終了後に配布されており、このクイズに正解することで最初のヒントルームAに入室できる。
クイズと書いてあるが実際は暗号のようなパズル形式の問題が出題される。しかし、このクイズの答えも事件に関係のあるものだったりするので答えについてもしっかり覚えておこう。
10分ほど時間を要したが何とかクイズを解くことに成功。無事ヒントルームAに入れた。
ヒントルームの中には事件の遺留品や被害者に関する情報など、捜査の過程で明らかになった情報がいくつか展示されている。
これらの情報の中には意味のないものは全くないので、じっくり情報を集め、事件の真相解明に役立てよう。
そしてヒントルームを退室する際、もう一つのヒントルームBへ入るための更なるクイズが配布される。これを解けば更なる手がかりが得られる。
こちらのクイズは先ほどのものとは異なり、あっという間に解き明かした。
更なる情報を集め、退室。その際「最終情報」と書かれた資料を受け取ることになる。
ここには事件の真相を完全に解き明かすために必要な追加情報が書かれている。
そして「最終」と書かれてある通り、提示されるヒントはこれですべてとなる。
毎度のことだが「これ以上ヒントはないの!?」「ヒント少なすぎない!?」そう思う。
だが、今までの出来事をしっかり思い出し、一つ一つの証拠をじっくり吟味し、それらを組み合わせていくことで、少しずつではあるが事件の真相は見えてくるはずである。
あきらめずに頑張って推理に挑んでほしい。
こうして2つのヒントルームを速攻で回り、資料を集め終えた僕は自室に戻り推理を始める…
前にやるべきことがあるのでそれをすることにした。
それは…
テレビを見ることである。
こんな時にのんきにテレビなど見てる場合か!?
と思ったあなた。
まさにその通りなのだ!!!!
先ほど、得られるヒントはヒントルームA、Bのヒントですべて、というような書き方をしたが、実はヒントルーム以外にもヒントが得られるのだ。
それを得るために自室へ戻るのである。
0:00AM ヒントビデオ上映
長い夜もついに日付が変わった。同時に僕は自室のテレビをつけた。
これから探偵たちの部屋で「ヒントビデオ」という映像が流れるのだ。
このヒントビデオは事件の関係者、あるいは関係者に近しい人物や事件の捜査中の警察の捜査の様子などを収めた映像であり、このビデオの中にも事件の真相解明につながる情報が隠されているのだ。
上映は深夜0時から2時まで。10分弱の情報が2時までリピート上映されるので忘れずにチェックしよう。
ヒントビデオを確認することでいくつかの新事実が明らかになる。
しかし、それだけでは何を意味するかはまだ分からない。
今までに得た情報をすべてつなぎ合わせて考えなければ…
そう思いながらビデオを見る。
やがてヒントビデオの上映も終了。リピート上映となった。
2つのヒントルーム、そして自室で上映されるヒントビデオ。
これで事件の捜査のために必要な情報がすべて出揃ったことになる。
いよいよ最終推理スタートだ!
0:10AM 最終推理スタート!!
ヒントビデオ上映開始前までに2つのヒントルームをまわり終えていたこともあり、今年は早い段階で推理をスタートできた。
家宅捜索やウォーミングアップクイズでは大きくつまずいていたがここでは順調な滑り出しを切ることができた。
まず僕は入手したすべての情報とにらめっこし、事件の真相解明に挑む。
ちなみにその推理は、質疑応答コーナー終了後に配布された「逮捕状」に記載することになる。
逮捕状とはミステリーナイトにおける解答用紙であり、ここに事件の犯人、トリック、動機などを事細かに書くのだ。
主な構成は、最初は事件についての概要を穴埋めで回答し、その後は各設問に自由記述形式で答える、というもの。
逮捕状には毎回びっしりと文字を書くことになる。
逮捕状提出締め切りは深夜3時。だが事件を推理しているとあっという間に3時になってしまう。
だから逮捕状はわかる部分からひとつずつ埋めていったほうがいい。
しかし…
どれだけヒントが集まっていてもまったく真相が見えてこない。
毎年思うことなのだが、「ヒントは本当にこれですべてなのか?」「これだけで事件の真相がわかるのか?」
とあまりにヒントが足りないように思う。
そんなときに役立つ情報を2つ。
まず1つは「お助け探偵局」である。
これはイベント用に特別に開設されるホットラインであり、部屋の内線番号から特定の番号にかけると、この探偵局につながる。
ここは事件の内容について確認したいことへの答えや捜査に行き詰った場合のアドバイスをくれるちょっとおせっかいなサポートセンターである。
捜査を進めるうえで確認したいことがあればここに電話してみよう。
ただし、1回のコールで質問は1つ、事件の真相についてのズバリな答え(例 犯人は誰ですか?)を聞くのはもちろんのこと、誘導尋問も禁止であるので気を付けよう。
もう1つは「情報交換コーナー」である。
このイベントは毎回400人前後の探偵たちが参加する。個人で参加する者もいればチームを組んで参加する者もいたり、初参加の新人探偵もいれば最優秀名探偵賞を何度も獲得した猛者もいる。
そういった探偵たちが捜査に置いて情報交換や情報共有ができるオープンスペースが用意されている。
それがこの「情報交換コーナー」である。
もし事件の捜査に行き詰ったり、更なる情報がほしいと思ったら「すいませんいいですか」と思い切って話しかけてみて情報交換をしてみてはいかがだろうか。
ただし、捜査の方法は人それぞれ。ここに書いた捜査方法はほんの一例に過ぎない。
自分に合った方法で捜査を進め、事件の真相を解き明かしてほしい。
今回僕は推理タイムの大半を自室で過ごしたこともあり、主にお助け探偵局を利用した。
証拠に関する疑問点や舞台での様子など、情報がほしい点を確認し、推理を進めていく。
そして何度目かの電話をかけたとき、こんな応答が返ってきた。
『はい、お助け探偵局アルバイトの只見です』
ん?只見??
聞き覚えのある名前が返ってきたことに一瞬戸惑った。
そして次の瞬間、僕は頭の中で驚いていた。
もしかしたら電話の向こうにいるのは
メイビさんか!!!!
メイビさんは、このブログで何度も書いているが、推理の最中にも館内を歩いたり情報交換コーナーに出向いて探偵たちを激励したり、終演後にはサインや写真撮影に応じたりと実にサービス精神あふれる役者さんである。
そして今回メイビさんは「只見」という役名で出演している。この情報はメトロポリタンのホームページの事前情報として掲載されていたので確認された方も多いと思うので
これはネタバレにはならないことを祈って書かせてもらおう(^^;
しかしまさかお助け探偵局で
ヒント提供までしているとはww
メイビさんお疲れ様です。
と、こうしてお助け探偵局の力も借りながら推理に挑むが、どうもこのお助け探偵局は回答の歯切れが悪い時がある。
今回はこちらの質問に対し、はっきりと答えてはくれないことが多かった気がする。
確かに提供するヒントのさじ加減は難しいし、ズバリの回答はできないだろうが、スパッと回答してほしいなぁ…
ともかく、お助け探偵局は事件の推理の手助けになることは間違いなしなので積極的に利用してみよう。
…とまあいろいろありながら推理を進めていくが、推理において一番重要なポイントがある。
それは「犯人確定」と呼ばれるものである。
ミステリーナイトでは毎回、事件の犯人はこの人以外にないと断定できる箇所が必ず用意されており、これを「犯人確定」と呼んでいる。
これを見つけ出せば真相は解明できたも同然であるが…
手がかりを検証することで犯人が犯行のために取った行動は
いろいろと明らかにはなるが
犯人確定がどうしても見つからない…
犯人当ての肝となる部分なので見つかりにくいようになっているのは当然ではあるが
今回はいつも以上にわかりにくくなっている印象である。
しかし、だからと言って推理を諦めてしまっては意味がない。
これまでに得た情報を再度整理し、必要とあらばお助け探偵局に電話を掛けたりもう一度ヒントルームに出向いて
推理を進める。
そして…
「もしかしたらこういうことか…!?」
と自分なりの推理が完成した。
その後はこの推理が正しいかどうか検証を行う。
その結果、一応筋は通るものになっているように思えた。
「おそらく犯人はこの人でこんな行動をとったんだ」
そしてまとまった推理を逮捕状に記入し始めた。
2:50AM 逮捕状作成完了
逮捕状の投票締め切りは深夜3時。それを過ぎると回答を受け付けてもらえなくなる。
推理の内容が的中していることを祈りながら締切ギリギリまで時間をかけて逮捕状を作成。
作成完了後、部屋を出てエレベーターで逮捕状受付へと向かった。
そして…
2:55AM 逮捕状提出!
逮捕状を提出する箇所の周辺では、締切ギリギリまで逮捕状を書いている探偵たちであふれかえっている。
例年だと僕も彼らに交じって逮捕状を作成していたりするが、今回は自分の推理は的中しているだろうと妙な自信があったため、思い切って締切5分前に逮捕状を提出した。
長かった推理パートが終わった瞬間である。
推理が的中し、入賞していることを祈りながら部屋に戻り、翌朝の解決編上演までしばしの休息を取ることにした。
通常なら部屋に戻った後も、自分の推理について本当に正しいのかどうか検証したり、その検証過程で書きもらしに気付いたり、その時になって事件の真相にようやく気付いたりといろいろあるのだが、この日はどういうわけか推理終了後にどっと疲れが襲ってきて全く頭が回らなかった。
そのため、事後の検証を全くすることなく、あっという間に深い眠りに落ちた。
夏のミステリーナイトで初の入賞、そして最優秀名探偵賞を獲れることを夢見ながら…
最終話 解決編に続く。