ミステリーナイト2012 綾辻行人殺人事件 ~主たちの館~ 第1話

名探偵ニコリの事件簿2012
綾辻行人殺人事件
~主たちの館~
第1話 準備編
 
 
8月11日 3:00PM メトロポリタン到着
 
気温が連日35度付近に達するうだるような暑さが続く夏の東京。
外に出たとたん夏の日差しが襲い掛かり、すぐさま汗だくになってしまうが、そのような暑さに負けず
僕は池袋にあるホテルメトロポリタンに到着した。
 
毎年夏の恒例行事となったミステリーナイト。2012年もいよいよこの日がいよいよやってきたのだ。
今回はミステリーナイト誕生25周年、そしてミステリー作家・綾辻行人氏の作家活動25周年を記念した特別公演が行われる。なんとしても入賞を、そしてあわよくば最優秀賞を!そう意気込みながらホテルに入った。
 
普通ならばホテルに着くとまずフロントでチェックインをするが、このイベントはホテル3階の特設カウンターでチェックインをすることになる。
カウンター開設は3:30だが、開設場所に早めに並んでおけばその分早めにチェックインできる。
開設を待ちきれずに3階へ行く。少し待つと徐々に人が増えてきた。今日の事件の捜査をする探偵たちだ。
そうこうしているうちにカウンターが開設された。だがまだチェックイン開始ではない。
とりあえず受付待ちの椅子に座りそのときを待つ。
その間、メトロポリタンの特設ページに書いてあった印刷物に目を通し、キャストや役名について確認する。
おなじみの役者さん、今回初登場となる役者さんの中に混じって、綾辻行人さんの写真もある。
先にも述べたが日本を代表するミステリー作家・綾辻行人氏とコラボした特別公演となる。
ここで少しだけ綾辻行人氏について、僭越ながら紹介させていただこう。
 
綾辻行人。1987年「十角館の殺人」でデビューして以降、数多くの本格ミステリ作品を執筆し、近年の新本格ブ ームを牽引してきた立役者である。
ミステリ以外にもホラー小説も書いており、2012年は「Another(アナザー)」という作品がアニメ化、実写映画化されている。
参加者の中にも綾辻氏のファンが多く、チェックイン待機中にAnotherの話題で盛り上がっている人たちがいた。
また、綾辻氏のツイッターによると会場に出没し、イベントの様子をこっそり見ているという。
できることならぜひ氏にお会いしたいものだ、などと考えているとチェックイン開始時刻となった。

4:00 チェックイン開始
 
ホテルスタッフの案内によりチェックイン開始が告げられる。
予約者名を告げ、確認された後にホテルのカードキーを受け取り、続いて探偵手帳やミステリー新聞といったこのイベント独特のアイテムを受け 取る。
そして記念品であるピンバッジをもらった。昨年は大地震発生による電力不足を懸念して、ミニライトが配布されていた。
そういったものもいいが、やはりこのピンバッジがあってこそ、イベントに参加していることを実感できる。
すべてのアイテムを受け取った後、僕は部屋へと向かった。いよいよミステリーナイトの始まりである。

4:05 家宅捜索
 
自分の部屋を確認し、入室。普通ならばここで旅の疲れを癒すため、ゆっくりくつろいだりするものだが、ミステリーナイトではそうはいかない。入室したら直ちに「家宅捜索」に取り掛かる必要がある。
 
この部屋にはウォーミングアップクイズというものが隠されている。ウォーミングアップと銘打ってあるが、これがなかなか侮れない。また、クイズを解くと事件の捜査を進めるための有利な手がかりが現れるので、必ず解かなければならない。さらにこのクイズは前述したとおり、部屋のどこかに隠されている。家具の裏とかベッドの下な ど、重いものを動かして探す必要はないが、リピーターであってもなかなか見つけることは難しい。
部屋の中をあちこち探し回り、5分ほど探し回っててようやく見つけた。
そしてクイズに挑むがこれもなかなかの難問である。10数分時間をかけてじっくりと解き、今回の事件の重要情 報を入手した。
さて、次のステップである「館内捜索」に進むとしよう。
 
4:20 館内捜索
 
イベントが開催されるホテル内には、登場人物のプロフィール、現場となる場所の様子など、その時々で内容は 異なるが事件に関する情報が書かれているヒントパネルなるものがあちらこちらに用意されている。それを探し 出す作業が「館内捜索」である。
このパネルにも事件についての情報が記載されているので必ず確認しておくように。
 
今回は綾辻行人氏の代表作である「館シリーズ」の作品一覧や、今回イベントに登場する館に関する情報が記載されていた。
具体的な情報がネタバレになるので伏せるが、舞台になる館の名前はかつて館シリーズのある作品のタイトルに付けられることが検討されたものであるという。
さまざまな理由からその名前は没になってしまったのだが、この25周年記念イベントでその館が姿を現すという のはすごいことである。
どんな館になっているのか想像しながらパネルの情報を記録した。
すべてのパネルの情報を記録した後、僕は部屋へ戻り、今まで入手した情報や登場人物について整理しながら次の予定を待った。
 
5:00 ディナータイム
 
このイベントには、別料金になるがオプションでディナーを頼むことができる。
このディナーだが、ディナー会場にも事件を解く上で重要となるヒントがいくつか隠されている。
もしお金に余裕があるようならばディナーを申し込んでみることをお勧めする。
事件前に判明した情報を整理しながら絶品料理に舌鼓を打つ。
おいしい料理でした。ご馳走様でした。

ディナーが終わった後は開演までしばし休憩となる。
この間僕は再度情報を整理する。
ミステリーナイトでは登場人物に名札が付けられるということはないため、役者の顔と役名等をしっかり記憶し ておく必要がある。
情報を頭に叩き込み、開演を待つことにした。

8:30 探偵登録&開場
 
イベント会場が開場し、探偵たちが次々と入っていく。
その際「探偵登録」を行う必要がある。これはいわゆる参加登録というものであり、自分の名前と部屋番号を書 いてスタッフに提出するのだ。
その際、事件を解くためのヒントがひとつもらえるのだ。
このヒントだが、今年初参加の新人探偵と何度か参加したことのあるリピーター探偵にはそれぞれ別のヒントが 配布される。
各人どちらかひとつしかヒントがもらえないが、情報交換というものは可能である。
事件を解くにはヒントは多いほうがいいので、思い切って声をかけてみるのはいかがだろうか。
僕も新人探偵に声をかけ、新人探偵用のヒントをもらった。このヒントは毎年そうだがもらった時点では何を意 味するかは不明であるが、謎を解く大きな手がかりとなるのでヒントをしっかり覚えた上で観劇しよう。
ちなみに新人探偵とリピーター探偵では受付場所が異なっているので、誰が新人で誰がリピーターかの区別はつ きやすくなっている。
ヒントをもらった直後に声をかけてみるのがいいだろう。
探偵登録後、事件会場となるホールに入場。座席の位置はイベントに予約申し込みをした時点で決まっている。
近年の僕の予約状況と席の関係からすると、早めに予約したほうがいい席になりやすい。
イベントの申し込みはお早めに(^^
 
イベント会場は毎年そうだが、中央に通路があり、その両側に座席が用意されている。
今年の僕の席は前から3列目。中央通路の左側にあるブロックの通路側(こんな説明で座席位置がお分かりいた だけるだろうか(^^;;)
早い話がステージをほぼ中央からみることができる、非常に見やすい位置にあった。
座席に着くと今度はそのステージに目をやる。
今回舞台となる館を再現したステージだが、その中央にはひときわ目を引かれた。
何があったかは書かないでおくが、これが今回のメインとなるもののようだ。
この舞台の上でどんな事件が起こるのだろうか。そう思いながら開演の時を待った。
 
 
第2話 ???編に続く。